転勤族の人と結婚したけど、正直働き続けたい。
もし今の仕事を辞めたら引越し先でも働けるのか不安…
転勤族の妻のベストな働き方ってなんだろう?
こんな悩みを抱えているあなたへ。
この記事でわかることは下記のとおりです。
- 転勤が決まったときの妻の選択肢
- 転勤の妻にどんな働き方があるのか
- 働き方に迷って答えが出せない場合はどうすればよいのか
この記事では、「転勤族の妻の働き方」について解説します。
この記事を作成した、遠藤たまこのプロフィールはこちら。
- 元医療事務(大学病院、市立病院、クリニック、合計6年)
- 夫の転勤を2回経験
- 転勤地で正社員勤務経験あり
- 現在はフリーランスWebライター
転勤があると家庭と仕事、どちらをとるべきか。
働き続けたいと思っても転勤地で就職できるのか。悩みますよね。
結論、優先順位を明確にして働き方を選択すれば納得のいく仕事ができます!
この記事を読むことで自分が何を優先したいのか、目的を整理して働き方の選択ができるでしょう。
「転勤に同行して、家族一緒に暮らしたい」
「でもできるなら仕事だって続けたい」
そんな人はぜひ最後まで読んでみてください。
転勤が決まった時の選択肢【最初に考えよう】
夫の転勤が決まったら、最初に考えなければならないのは「今の仕事をどうするか」です。
選択肢は以下の3つ。
- 現在の仕事を続ける
- 現在の仕事を休職する
- 現在の仕事を退職する
上記3つは具体的にどのような方法があるのか、メリット・デメリットとともに解説していきます。
転勤願いを出す
現在勤めている会社が全国展開しており、夫の転勤地に合わせて自分も転勤できる場合です。
自分も転勤するメリット・デメリットはこちら。
メリット | デメリット |
---|---|
家庭もキャリアもあきらめなくてすむ 無収入期間がない 転勤地で就職活動をする必要がない | 人間関係イチからやり直し 転勤先でやりたい仕事ができるとは限らない 引越し後の手続き・片付けの時間がない |
夫の転勤に同行してもキャリアを捨てずに、同じ会社に勤め続けられることが最大のメリットでしょう。
就職活動がいらないため、無収入期間がないことも嬉しいポイントです。
しかし現在の勤め先で築いた関係はなくなり、転勤先で部署が変わる可能性も。
やりたい仕事をできるかはわかりません。
また夫婦ともに転勤先での仕事がすぐに始まるため、引越しに関する手続きや片付けの時間をとりづらいのがデメリットです。
休職願いを出す
現在勤めている会社に「配偶者転勤休業制度」がある場合は、休職が可能です。
配偶者転勤休業制度とは配偶者の転勤に動向を希望した場合に休業を認める制度であり、多くの場合3年を超えない範囲取得できます。
社員だけでなく会社側にも優秀な人材の退職を防げるメリットが。
資生堂やキリンビールといった一般企業でも導入が増えていますが、普及率は「企業全体の1%程度」でまだまだ低いのが現状です。
休職制度を利用するメリット・デメリットは以下のとおり。
メリット | デメリット |
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家庭も仕事もあきらめずにすむ 復職が保証されている 出産・育児休業給付金が受けられる(いわゆる産休・育休手当) | 転勤が3年以内で終わるかわからない 休職中は給料なし 健康保険料や年金など支払わなくてはならないお金がある |
家庭も仕事もあきらめないでよい点は転勤願いを出す場合と同じですが、「復職を保証されている」のが大きな違いです。
転勤から戻ってきたときに働き先が決まっているのは大きな安心感があります。
一方で「夫の転勤が何年続くか不明」「次の転勤がどこになるかわからない」といった人の場合、制度の利用は難しいでしょう。
また休職中は給料の支払いはありません。
しかし健康保険料や年金など支払わなければならないものはあります。金銭面では痛いところです。
ただし休職中でも出産した際は産休・育休手当が受けられます。
退職して夫の転勤についていく
夫に同行したいが転勤や休職が不可能な場合は、現在の仕事を「退職する」ことになります。
転勤や休職が可能な企業は少なく、転勤妻の多くは「退職」を選択するのが現実です。
退職して夫の転勤に同行するメリット・デメリットはこちら。
メリット | デメリット |
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家族で一緒に暮らせる 失業手当を受給できる | キャリアをあきらめなくてはならない 転勤先で再就職できるかわからない 一時的に妻の収入がなくなる |
転勤地で働く意思がある場合、雇用保険の失業手当を受給できます。
家族の転勤による退職は「特定理由離職者」にあたるので、ハローワークで申し込みましょう。
詳しくは別の記事にまとめています。こちらからご覧ください。
夫に単身赴任してもらう
転勤も休職も不可能だが、現在の仕事を辞めたくない場合は「夫に単身赴任してもらう」という選択肢も。
子どもがいたりマイホームがあったりするとあがる候補ですが、最近では夫婦2人暮らしでも別居婚を選ぶ人が増えています。
単身赴任のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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キャリアをあきらめなくてよい 子どもが転校しなくてすむ マイホームを手放さなくてすむ | 家族一緒に暮らせない 生活コストが2軒分になる 子どもがいる場合ワンオペ育児に |
単身赴任のメリットはやはり、妻が現在の仕事を続けてキャリアアップを図れることでしょう。
しかし別居することで、心の距離が開くことも。
また子どもがいる場合はワンオペ育児にならざるをえないので、片方に負担が多くなることが考えられます。
転勤地で働くメリット・デメリット
夫の転勤が決まったときに、妻には4つの選択肢があることがわかりました。
同行し転勤地で働く場合、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メリットは以下のとおりです。
- 収入が増える
- 人間関係が広がる
- 失業手当がもらえる
転勤地で働く最大のメリットは、「夫以外の話し相手ができること」!
引越し先には親も友達も知り合いもいない、孤独と隣り合わせの生活です。
私も転勤地で「おはよう~おやすみまで夫としか話さない」状況に鬱っぽくなってしまいました…。
しかし働くことで同僚やお客さんと話す機会ができたので、精神的に安定しましたよ!
夫は「働いてくれて本当によかった!泣」と言っていました(笑)
反対にデメリットはこちらです。
- 就職しても転勤のたびに辞めなければならない
- 転勤のたびに人間関係を構築しなければならない
- 妊活のタイミングを決めづらい
一定期間で次の転勤がやってくるので、そのたびに退職をしなければなりません。
そろそろ子どもが欲しい…と思っても、育休を取得するには「1年以上働かなくてはならない」という職場が多いです。
働き始めてすぐに「妊娠しました」とは言いづらいですよね。
妊活を始めてもすぐに授かれるとは限りません。
「不妊治療」となったら毎日のように通院が必要なこともあるため、さらに働きづらくなります。
妊活のタイミングと転勤地での仕事を両立するのはとても難しいです…。
転勤族の妻の働き方
転勤地で働くことはメリットもデメリットもあることがわかりました。
ここからは、転勤族の妻にどんな働き方があるのか紹介していきます。
正社員として働く
「転勤族の妻が正社員として働くのは難しい」といわれますが、就職先を選べば正社員になれます。
正社員が難しい理由は以下のとおりです。
- 短期間で辞める可能性があるので採用されない
- 子どもがいる場合、夫婦以外にサポートしてくれる人がいない
- 保育園が探せない(待機児童など)
会社としても「せっかく育てたのに短期間でいなくなられては…」という思いがあるので、そもそも採用がされづらいです。
加えて転勤族は両親が遠方にいることがほとんど。
子どもの体調不良時などに助けてくれる人がいないのも大きな理由ですね。
正社員として働くメリット・デメリットは下記のとおり。
メリット | デメリット |
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基本給が高く、ボーナスがある 福利厚生が充実している 産休・育休が取得できる | 転勤族は採用されづらい 週5フルタイムで働かなくてはならない 残業がある |
金銭面で圧倒的にメリットがある一方で、パートやアルバイトと異なり週5フルタイムで時には残業があることも。
慣れない土地での生活に加えて、体力的に可能か考えなければなりません。
それでも正社員で働きたい!という人は、以下の条件で探しましょう。
- 全国転勤が可能な職業
- 全国展開している医療・介護等派遣会社の正社員として働く
- 専門性の高い仕事
①全国転勤が可能な職業
夫の転勤に合わせて自分も転勤できる仕事を選べば、また転勤があっても同じ会社で働き続けることができます。
金融業界やアパレル業界などに多いです。
全国に支社がある会社を探しましょう。
②全国展開している派遣会社の正社員として働く
派遣会社に正社員として就職し、病院や介護などの現場スタッフとして働く形態です。
次の転勤が決まっても派遣会社自体は退職せずに、引越し先でまた新しい現場を紹介してもらえます。
私は医療事務の経験があったので、最初の転勤のときに「ニチイ学館」という派遣会社の正社員採用に応募しました。
面接で「夫の転勤があるかもしれないが、退職せずに私も“転勤”という形をとれるか」と質問したところ、
「もちろん可能です」とのお答えでした。
ニチイ学館では医療事務だけでなく介護サービス、保育サービス、家事代行サービスなど多岐にわたって展開しています。
詳しくはニチイ学館のホームページをご覧ください。
③専門性の高い仕事
専門性の高い仕事は重宝されるため、転勤地でも簡単に就職できることが多いです。
具体的な職業は以下のとおり。
- 看護師
- 医療事務
- 栄養士
- 介護福祉士
- 保育士
- 公認会計士
- 行政書士
特に医療・介護・保育業界は人手不足のため採用されやすい傾向があります。
ただし資格が必要な職業もあり、一定期間は勉強が必要です。
このなかで無資格・未経験でも始められるのは医療事務!
別記事で医療事務について解説しているので、参考にどうぞ。
パート・アルバイト・派遣社員として働く
パートやアルバイト、派遣社員は多くの転勤妻が選んでいる働き方です。
理由はシンプル、転勤に対応しやすいから。
メリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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短期間でも働ける 労働時間を選べる(週2~3時間、1日4時間など) 全国チェーン店を選べば、転勤地でも同じ店で働ける | 給料が低い ボーナスはないことが多い 妊娠・出産時に休業補償がない |
正社員と比較すると金銭面ではデメリットが目立ちます。
また産休・育休を取得することができたとしても、扶養内で働く場合は産休・育休手当を受けられないことがほとんど。
しかしワークライフバランスに合わせて労働時間を選べるのはメリットです。
なにより全国展開しているチェーン店を選べば、マニュアルや使用機材は同じため転勤地でも仕事を覚えなおすことなく働けます。
全国展開しているチェーン店の例はこちら。
- 飲食店
- スーパー
- ドラッグストア
- 家電量販店
- バラエティーショップ(無印良品、PLAZA、Loft等)
転勤に対応しやすくワークライフバランスに合わせて働けることから、転勤妻はパートやアルバイト、派遣社員を選ぶことが多いのです。
在宅ワーク
転勤妻に一番向いている職業はズバリ、在宅ワークです。
なぜなら、転勤になっても場所にとらわれず働き続けられるから。
在宅ワークのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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転勤になっても辞める必要がない 出勤しなくてよい リモート業務なので、人間関係トラブルが少ない | 交友関係はうまれない ひとりでもくもくと仕事をしなければならない パソコン購入等の初期費用がかかる |
転勤族の妻が夫以外の人と会話ができるチャンスは、職場がほとんどと言っても過言ではありません。
フルリモートでの仕事となれば、交友関係はうまれにくいでしょう。
具体的な在宅ワークの例はこちら。
- オンライン秘書
- コールセンター
- オンライン事務
コロナ禍でリモート可能な仕事も急増しました。
「フルリモート 求人」と検索するとたくさん募集が出てくるので探してみてください。
フリーランスという道も…
フルリモート対応の会社以外に、フリーランスという選択肢もあります。
フリーランスとして働く例は以下のとおりです。
- ハンドメイド
- セドリ
- Webライター
- Webデザイナー
- クラウドソーシング
フルリモート対応会社のメリットに加えて「仕事量を自分でコントロールできる」というポイントがあります。
- 保育園に入っていない子どもがいる
- 小学校低学年の早い時間に家に帰ってくる子どもがいる
などの事情に合わせて仕事量を決められます。
しかし裏を返せば「収入も自分次第」ということ。
頑張りしだいで給料が決まります。
また確定申告も自分で行わなければなりません。
在宅ワークは場所に転勤妻に最適の仕事ですが、「自分でどこまでできるか」を考えなければならないのです。
あえて働かず次のキャリアへの勉強期間に
転勤地で必ずしも「就職」することはありません。
なぜなら資格をとり、専門性を高めることで「次の就職がしやすくなる」からです。
資格によっては通学が必要だったり、長時間の勉強が必要だったりすることも。
それならばいっそ働かずに、資格取得の勉強にあてるのもアリです。
資格を取得するメリット・デメリットはこちら
メリット | デメリット |
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資格があると再就職しやすい 資格手当で収入アップ 資格によっては将来的に役立つ | 一定の勉強期間が必要 勉強・資格取得にコストがかかる 通学が必要な資格もある |
転勤妻にオススメの資格はこちらの記事で紹介しているので、読んでみてください。
働き方に迷ったときは・・・
ここまで、転勤妻の選択肢や働き方について説明してきました。
しかし大切なことだからこそ、簡単には決められないですよね。
ここからは働き方に迷ったときの対処法を紹介します。
優先順位を明確にする
働き方に迷ったときは「自分にとってなにを大切にするべきなのか」優先順位を明確にする必要があります。
なぜなら大切にすることの順番によって、働き方は変ってくるからです。
- キャリアを優先したい 正社員
- 家族全員での暮らしを優先したい パート・アルバイト
- 子どもの生活や妊活を優先したい 在宅ワーク
どれを選んでも間違いではないし、正解はありません。
しかし正解がないからこそ選択が難しいですよね。
私は最初の転勤時は出産しても働き続けたかったので、育休後の復職を見すえて「正社員」を選びました。
しかし妊娠する前に次の転勤が…。
場所にとらわれずに働けて、妊活も対応しやすいことから2回目の転勤時は「在宅ワーク」を選びました。
キャリア相談を受けるのもアリ
「何が大切なのか優先順位をつけなさい」と言われても自分だけでは決められない、そんなときはキャリア相談を受けるのもアリです。
なぜならプロに相談することで、目的が明確になって優先順位をつけやすくなるから。
キャリア相談ができるのは以下のとおり。
- ハローワーク等の公的機関
ハローワーク、ジョブカフェ - NPO・職業関連機関等
キャリアカウンセリング協会など - 人材派遣会社などの民間機関等
ポジウィルキャリア、coacheeなど
転職サイトのように就職先を紹介されることもないので気軽に相談できます。
キャリア相談を受けたい方はこちらからどうぞ。
ポジウィルキャリア | coachee | マジキャリ | |
料金 | 0円~ | 1,000円~ | 0円~ |
特徴 | 初回カウンセリング完全無料 20代~30代受講者数 No.1! Zoomでのオンライン面談 相談内容が漠然としていてもOK | 登録料は無料 コスパNo.1!業界最安値! 各業界の専門家に相談できる 副業・起業相談も可 | 初回無料相談あり 顧客満足度92% 年間3000名の転職支援 徹底した自己分析提供 |
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まとめ~転勤族の妻でも満足できる働き方を選ぼう~
この記事では以下について解説してきました。
- 転勤が決まった時の妻の選択肢
- 転勤地で働くメリット・デメリット
- 転勤族の妻の働き方
- 働き方に迷ったときの対処法
「転勤族の妻は働きづらい」それは事実です。
しかし状況に合わせて優先順位を考え、働き方を選べば満足のできる仕事ができます。
旦那さんが転職しない限り、今後も転勤はあるでしょう。
「仕事」と「家庭」の悩みはつきません。
優先順位がつけられないときは、ひとりで悩まずプロに相談を。
転勤族の妻だからといって働き方を制限されることはありません。
後悔のない選択をしてくださいね。